2015年 12月 02日
ざくろと種市 |
ざくろと聞くと
食べたい
というよりも
見たい
触れたい
という衝動
外皮はあかくてまんまる
てっぺんにはちいさなかんむりみたいな花のあと
包丁を入れると果汁がとびちるほどみずみずしい
少し切れ目を入れて手で割るのがいいみたい
えりかちゃんは小学校のころ学校でみんなで食べてたらしい
そんな記憶を少しうらやましいと思う
わたしには自生しているくだものを食べた記憶はほとんどなくて
つつじの蜜を吸うのもおそるおそる
おおきなまるい果実の中には
半透明のあかいつぶつぶがみっちりつまっている
宝石みたいにきれいなつぶつぶ
何年か前に
warmerwarmerの高橋さんが期間限定でやっていた下北沢のお店に何度か伺ったことがある
ちいさな木のお重に在来種の野菜のお料理が彩り豊かにならんでいる
高橋さんのお料理は言うまでもなくおいしくて
野菜の力強い味がそのまま
でもそれだけではなく高橋さんのお話を聞きたくて足を運んでいた
在来種の野菜のこと
F1種のこと
農薬をまとったたねのこと
種取り農家さんのこと
高橋さんのお話は農家さんへの敬意や野菜に対する愛情が伝わってきていつも聞き入ってしまう
真っ赤に熟したざくろのたねは
そのときに見せてもらった
熟しきったオレンジ色のゴーヤのことを思い出させた
いつも食べてるゴーヤのたねはしろい
かぼちゃのたねを小さくしたようなしろいわたに包まれたたね
でもそのまま
食べごろを過ぎてもとらずにならしっぱなしにしておくと
しだいに実はオレンジ色になってかってにはぜる
はぜた実から出たたねは赤い
パッションフルーツみたいにあるたねのまわりのゼラチン質のところは
甘い
甘いけどちょっとゴーヤの味がする
でも甘い
鳥は赤い色がすき
赤い実は甘いのを知っているから
ゴーヤはたねが熟すまではみどり色でかくしてたねを守る
さあもういいよというときに赤くなって鳥に食べてもらってたねを運んでもらう
トマトもそう
実が赤くなるまでは葉っぱでかくして
赤くなったら葉っぱをどかしてたねを運んでもらう
野菜やくだものはなんのためにきれいな色になって
甘い香りを放つのだろう
鳥はおいしい色を知っている
わたしたちは鳥がおいしいと思う色を美しいと思う
そもそも鳥にはおいしいという感覚があるんだろうか?
食べてもいいよ
の合図かもしれない
ひとがおいしいものを食べたときと美しいものをみたとき
脳のおなじ場所が反応するってどこかで聞いたことがある
鳥たちはたねの赤いいろを美しいとは感じていないだろう
食べたい
というよりも
見たい
触れたい
という衝動
外皮はあかくてまんまる
てっぺんにはちいさなかんむりみたいな花のあと
包丁を入れると果汁がとびちるほどみずみずしい
少し切れ目を入れて手で割るのがいいみたい
えりかちゃんは小学校のころ学校でみんなで食べてたらしい
そんな記憶を少しうらやましいと思う
わたしには自生しているくだものを食べた記憶はほとんどなくて
つつじの蜜を吸うのもおそるおそる
おおきなまるい果実の中には
半透明のあかいつぶつぶがみっちりつまっている
宝石みたいにきれいなつぶつぶ
何年か前に
warmerwarmerの高橋さんが期間限定でやっていた下北沢のお店に何度か伺ったことがある
ちいさな木のお重に在来種の野菜のお料理が彩り豊かにならんでいる
高橋さんのお料理は言うまでもなくおいしくて
野菜の力強い味がそのまま
でもそれだけではなく高橋さんのお話を聞きたくて足を運んでいた
在来種の野菜のこと
F1種のこと
農薬をまとったたねのこと
種取り農家さんのこと
高橋さんのお話は農家さんへの敬意や野菜に対する愛情が伝わってきていつも聞き入ってしまう
真っ赤に熟したざくろのたねは
そのときに見せてもらった
熟しきったオレンジ色のゴーヤのことを思い出させた
いつも食べてるゴーヤのたねはしろい
かぼちゃのたねを小さくしたようなしろいわたに包まれたたね
でもそのまま
食べごろを過ぎてもとらずにならしっぱなしにしておくと
しだいに実はオレンジ色になってかってにはぜる
はぜた実から出たたねは赤い
パッションフルーツみたいにあるたねのまわりのゼラチン質のところは
甘い
甘いけどちょっとゴーヤの味がする
でも甘い
鳥は赤い色がすき
赤い実は甘いのを知っているから
ゴーヤはたねが熟すまではみどり色でかくしてたねを守る
さあもういいよというときに赤くなって鳥に食べてもらってたねを運んでもらう
トマトもそう
実が赤くなるまでは葉っぱでかくして
赤くなったら葉っぱをどかしてたねを運んでもらう
野菜やくだものはなんのためにきれいな色になって
甘い香りを放つのだろう
鳥はおいしい色を知っている
わたしたちは鳥がおいしいと思う色を美しいと思う
そもそも鳥にはおいしいという感覚があるんだろうか?
食べてもいいよ
の合図かもしれない
ひとがおいしいものを食べたときと美しいものをみたとき
脳のおなじ場所が反応するってどこかで聞いたことがある
鳥たちはたねの赤いいろを美しいとは感じていないだろう
たけど美しいはおいしい
ヒヨドリはさくらの蜜を吸う
わたしたちは
さくらは
美しいと感じる
そういえばおいしいは美味しいって書くよね
植物がたねを繋ぐために美しくなるように
鳥たちも子孫を繋いでゆくために
自らを美しい羽で彩る
みんなおなじ目的で生きている
ひとは美しくておいしい野菜やくだものを
きれいに盛り付けてさらにおいしさをたのしむ
なんて豊かなんだろう
その美しさや
甘さやおいしさに
いちばん魅了されたのは人間かもしれない
もっともっと甘く
もっときれいにお皿に並べたい
そんな欲求に合わせていくあいだに
気づかないうちに失われてきたたくさんのこと
作られなくなった野菜たち
高橋さんに見せてもらった野菜は
スーパーに並んでいる野菜とは少し違う
なすだけでも
いろんな形があって
すごく長いのとか
まんまる
色も白いのもみどり色のも
かぼちゃだって
ひょうたんみたいな形とか
皮の質も
つるつる
ざらざら
いろいろ
いろいろあって
おもしろいし
ヒヨドリはさくらの蜜を吸う
わたしたちは
さくらは
美しいと感じる
そういえばおいしいは美味しいって書くよね
植物がたねを繋ぐために美しくなるように
鳥たちも子孫を繋いでゆくために
自らを美しい羽で彩る
みんなおなじ目的で生きている
ひとは美しくておいしい野菜やくだものを
きれいに盛り付けてさらにおいしさをたのしむ
なんて豊かなんだろう
その美しさや
甘さやおいしさに
いちばん魅了されたのは人間かもしれない
もっともっと甘く
もっときれいにお皿に並べたい
そんな欲求に合わせていくあいだに
気づかないうちに失われてきたたくさんのこと
作られなくなった野菜たち
高橋さんに見せてもらった野菜は
スーパーに並んでいる野菜とは少し違う
なすだけでも
いろんな形があって
すごく長いのとか
まんまる
色も白いのもみどり色のも
かぼちゃだって
ひょうたんみたいな形とか
皮の質も
つるつる
ざらざら
いろいろ
いろいろあって
おもしろいし
ふぞろいでも
どれもきれいでいとおしい
違ったおいしさ
実もいろいろなら
種もいろいろ
Yes,Familyのワークショップで
ひっつき虫みたいなごぼうのたねを胸元につけて歩く子どもたちはほんとうにたのしそうだった
スーパーに
様々な形の野菜が並ぶことはほとんどなくて
種市のように
在来種の野菜を生産者さんから直接買える機会は少ないけれど
まいにち
ぜんぶじゃなくても
ときどき
食卓のなかのひと皿に
在来種の野菜が添えられたらうれしい
美しいものを守りたい
ただそれだけでいい気がした
どれもきれいでいとおしい
違ったおいしさ
実もいろいろなら
種もいろいろ
Yes,Familyのワークショップで
ひっつき虫みたいなごぼうのたねを胸元につけて歩く子どもたちはほんとうにたのしそうだった
スーパーに
様々な形の野菜が並ぶことはほとんどなくて
種市のように
在来種の野菜を生産者さんから直接買える機会は少ないけれど
まいにち
ぜんぶじゃなくても
ときどき
食卓のなかのひと皿に
在来種の野菜が添えられたらうれしい
美しいものを守りたい
ただそれだけでいい気がした
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by kibicafe
| 2015-12-02 02:14
| まいにち